────Japan Association for East Asian Text Processing(JAET)──── △▼△▼△▼△ 漢 字 文 献 情 報 処 理 研 究 会 △▼△▼△▼△ ▽▲▽▲▽▲▽ メ ー ル マ ガ ジ ン ▽▲▽▲▽▲▽ ──────────── http://www.jaet.gr.jp/ ─────────── ========== 東洋学研究・教育の電子化と電脳漢字処理の最新情報 ========== ■□ 2012.1.1 □■ ■□ 一八〇号 □■ ■□ 謹賀新年 □■ ─────────────────────────────────── ・メーラーを等幅フォントに設定してください。 ・バックナンバーの閲覧・検索は、http://jaet.gr.jp/mag/ でどうぞ。 ─────────────────────────────────── ─[PR]──────────────────────────────── ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓ ┃漢┃字┃文┃献┃情┃報┃処┃理┃研┃究┃第┃12┃号┃★発売中★ ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛ ■□漢情研2011年公開シンポジウム 報告□■ ●電子書籍時代のプラットフォームとコンテンツ ・電子辞書市場の変遷にともなって生じた関係性の変化 ─電子辞書メーカー、出版社、並びに販売店─ 木村 一彦 ・電子辞書からみた電子書籍普及のポイントと、日本ならではの電子化による 出版産業へのインパクト 星野 渉 ・プラットフォームの私法上の位置付け ─放送法における「有料放送管理事業者」の規定を手がかりに─ 石岡 克俊 ・公開シンポジウム「電子書籍時代のプラットフォームとコンテンツ」余話 ─シンポジウムの概要と質疑応答・総合討論─ 小島 浩之 ■□特集1 中国学情報化への対応に関する情報収集と分析□■ ・中国学情報化への対応に関するアンケート ─パソコンの中国学利用実態調査─ 漢字文献情報処理研究会 ・アンケート集計結果の分析 山田 崇仁 ■□特集1 情報化時代における中国学次世代研究基盤の確立□■ ・「情報化時代における中国学次世代研究基盤の確立」にもとづく出版計画に ついて 「情報化時代における中国学次世代研究基盤の確立」研究班 ・『電脳中国学III(仮題)』企画案 新世代の中国学向けデジタルリソースマニュアル 山田 崇仁 ・『法学と東洋学の対話(仮)』企画案 小島 浩之 ・《初年次教育向けテキスト》企画案 師 茂樹 ・『中国学電脳リファレンスマニュアル(仮)』企画案 千田 大介 ■論文■ ・ア行の/e/・ヤ行の/je/を表わす仮名文字の標準化 高田 智和 ・【研究ノート】中国古典戯曲研究のための音韻表示システム ─MediaWikiでの実装の試み─ 師 茂樹 ▽▲▽▲ソフトウェア レビュー▽▲▽▲ ・震災と情報 saveMLAK ウィキサイト ─博物館、図書館、文書館、公民館の震災関連情報─ / 『多言語・情報弱者対応災害支援リンク集』について ─Multi-path Communicationリテラシーのために─ 江草由佳・高久雅生 / 山崎直樹 ・ソフトウェア Mac OS X Lion / Microsoft Office for Mac 2011 / WGピンインIME / J北京7 / 一太郎2011創 / EPUB3 師茂樹 / 小川利康 / 金子眞也 / 山田崇仁 ▽▲▽▲学術リソース レビュー▽▲▽▲ ・学術リソース “中華字庫”プロジェクト / 動画投稿サイト / 中国国家図書館 / 図書館におけるレファレンスサービスの本質とは / 「多言語実験室」公開ツール各種 / 大成老旧刊全文数据庫 千田大介 / 山下一夫 / 佐藤仁史 / 矢野正隆 / 鈴木慎吾 / 小川利康 ・学術ソフト・製品 園城寺蔵 智証大師自筆文字史資料集 當山日出夫 ■□書評■□ 『新しい常用漢字と人名用漢字 漢字制限の歴史』 / 『ユニコード戦記 文字符号の国際標準化バトル』 金子眞也 / 師茂樹 ┌───────────┐ │ 定価:2,000+税 │ ├───────────┤ │ISBN:978-4-87220-147-5│ └───────────┘ ・最寄りの中国書籍店・書店にてお求め下さい。 ・書店への入荷が困難な場合は、オンライン通販窓口をご利用下さい。 現在、申し込み受付中です(http://jaet.gr.jp/shop)。 ・漢情研会員は、専用窓口にて会員価格でお求め頂けます。 掲示板の関連情報をご参照下さい。 ─────────────────────────────────── ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆◇ JAET か ら の お 知 ら せ ◇◆ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ─────── ■会員向け情報 ─────── ○【重要】会費納入のお願い 会費未納の方は、出来るだけ早くお振り込みください。 振込口座は http://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/ (会員専用)トップページ にてご確認ください。また、会員種別変更(一般・BBS)も随時受付中です。 ※ 一般会員で本年度会費が未納の方には、『漢字文献情報処理研究』が発 送されません。早急にお振り込みください。 ─────── ■イベント情報 ─────── ◯第17回公開シンポジウム「人文科学とデータベース」 http://www.osakac.ac.jp/jinbun-db/51.html 主催 第17回公開シンポジウム「人文科学とデータベース」実行委員会 後援 人文系データベース協議会 日時 2012年1月7日(土)10:25~16:55 会場 京都工芸繊維大学 松ヶ崎キャンパス 60周年記念館 参加費(論文集代含む):一般2,000円、学生500円、事前申し込み不要 【プログラム】 横山友也・宝珍輝尚・野宮浩揮(京都工芸繊維大学) 「文末表現を考慮した文章の特徴量を用いた質問回答文の因子得点の推定」 赤井俊介・宝珍輝尚・野宮浩揮(京都工芸繊維大学) 「感性のあいまい性を考慮した評価に向けて」 荻野晃大(京都産業大学) 「個人の好みに関する感性のモデル化に関する研究」 森本一成(京都工芸繊維大学) 「聴覚障がい者の受療時コミュニケーション支援用手話アニメーションの開発」 竹内和広(大阪電気通信大学) 「介護場面の日本語学習に向けた例文データベースの構築支援技術」 渡邊俊祐(同志社大学) 「文化遺産のバーチャルアーカイブのデジタルコンテンツ化に関する研究」 森本晋(奈良文化財研究所)「奈良文化財研究所におけるデータベース」 山口雄治(同志社大学) 「西日本縄文・弥生時代集落のGISデータベース化と時空間動態評価」 小沢一雅(大阪電気通信大学)「箸墓古墳実測図に関する一考察」 ○「現代中国のジレンマ-胡錦濤時代の10 年を考える」 http://www.china-waseda.jp/research/nihu/nihu08.html 日時:2012年1月21日(土) 9:45〜17:45 場所:早稲田大学大隈小講堂 主催:人間文化研究機構(NIHU)現代中国地域研究拠点連携プログラム 共催:早稲田大学アジア研究機構 使用言語:日本語 参加費:無料 ※ セッション2 歴史と伝統「漢字文化の今」において、安岡孝一氏「漢代か ら現代に至る拓本文字データベース」、大澤肇氏「電子図書館構築から見 えてきたもの―胡錦濤時代におけるデジタル技術と中国社会」、討論者・ 佐藤仁史氏が登壇。 ◯公開シンポジウム『情報の構造とメタデータ』 http://kanji.zinbun.kyoto-u.ac.jp/~ymzknk/kanzi/2012-02-24.html 日時:2012年2月24日(金), 13:00-17:50 場所:京都大学人文科学研究所本館101セミナー室 プログラム ・マンガにおける異本研究/安岡孝一(京都大学人文科学研究所) ・TEIテキスト・モデルの今昔/C. Wittern(京都大学人文科学研究所) ・漢字文献における電子的翻刻の課題について(仮題)/白須裕之 ・CiNiiのメタデータ・デザイン/大向一輝(国立情報学研究所) ・パネルディスカッション ─────────────────────────────────── ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ◆◇ JAET-BBS ダ イ ジ ェ ス ト・2011.11.26~12.25◇◆ ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~ ・漢情研会員はリンクをクリックするとJAET-BBSの当該発言を閲覧できます。 ・BBS更新情報はRSSでも配信しています。http://jaet.gr.jp/index.xml ────────────────────── ■電脳情報 <Webサイト・ソフトウエア etc.> ────────────────────── ○一太郎&ATOKの新バージョンが発表 「文字パレット」の充実、JIS 2004フォント、EPUB 3.0への対応などを発表。 ようやく、という印象だが、先進技術への対応でWordとの差別化をはかれる か。 http://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=922 ━気まぐれコラム━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ~~~~~~~~~~~~ ◆◇「想定外」の思想◇◆ ~~~~~~~~~~~~ 師 茂樹 ■謹賀新年 皆様、あけましておめでとうございます。今年一年、よろしくお願いいたしま す。今年の漢字文献情報処理研究会は、出版活動など、いくつかの活動計画が 予定されておりますので、ご参加やご協力をよろしくお願いします。 昨年は、3月の東日本大震災をはじめ、各地で災害などが相次ぎました。今年 いただいた年賀状には「おめでとう」と書いていないものが少なくなかったよ うにも思います(私も何となく書けませんでした)。今年は「おめでとう」と 書くべきではない、などと言った同調圧力には賛成できませんが、多くの人が 何となく、昨年一年のことを穏やかな気持ちでふりかえることができなかった、 という印象を語ることぐらいは、許してもらえるでしょうか。 ■写真でふりかえる東日本大震災 昨年発行された『漢字文献情報処理研究』12号でも「震災と情報」という小さ な特集を組み、「saveMLAK」と「多言語・情報弱者対応災害支援リンク集」に ついて紹介する記事を掲載しましたが、その他にも「じんもんこん2011」の特 別セッション「大規模災害に際し人文科学とコンピュータ研究がなしうること」 をはじめ、関連する諸学会・研究会で同様のイベントが催されました。今後も この手のイベントが開催され、人文科学+コンピュータ的な研究成果が社会に 還元されることを願ってやみません。 震災直後のTwitterによる情報共有をはじめ、今回の大震災ではコンピュータ やインターネットを使った活動が目立ったように思います。震災の影響でテレ ビのニュースが見られなくなった地域に対してUstreamでバイパスする、とい うことが行われましたし、Googleが公開した震災前後の衛星写真には背筋が凍 る思いがしました。GPS機能を搭載したスマートフォンが普及したこともあり、 地理情報などのメタデータが付された、より機械処理がしやすいデジタル写真 がたくさんネット上で公開され、Googleの「未来へのキオク」(http://www. miraikioku.com)やYahoo! Japanの「東日本大震災 写真保存プロジェクト」 (http://archive.shinsai.yahoo.co.jp)などの写真アーカイブがすぐにでき たのも記憶に新しいところです。 GoogleとYahoo!の写真アーカイブをまとめているPhotos from JAPAN(http:// photos-from-japan.com/)では、時系列で両サイトのアーカイブを見ることが できますが、少し気になるのは写真の数がどんどん減っていることです。 3月 … 6,586件 4月 … 6,037件 5月 … 3,881件 6月 … 1,585件 7月 … 1,217件 8月 … 859件 9月 … 402件 10月 … 429件 11月 … 342件 12月 … 177件 この写真の数の推移は、乱暴に言えば人々の震災に対する関心の強さの推移で もありましょう。もちろん、時とともに関心が薄れていくのは当然のことなの で、これだけをとりあげて「国民の関心が薄くなっているのは問題だ」などと 主張するつもりはありません。もしかすると、震災の被害にあった人々からす れば、一刻も早く震災についての記憶を消してしまいたい、という意見もある かもしれませんので、アーカイブをすることも手放しに称揚できないのかもし れません(悲しい出来事についての記念碑やアーカイブの問題は、歴史学や哲 学などの分野で議論されてきたテーマのひとつです)。 ■インフラ整備に向けて これらの取り組みに対する評価についてはともかく、今後も何かが起きた時に は(起きないほうがよいのですが、希望を述べてもしかたがありません)、ま すますこれらの技術が活用されるのではないかと思います。そして、それによっ てすべての人々が救われることはないにせよ、なかった時よりはベターな結果 が得られると、期待してもよいのではないかと思います。 上の写真アーカイブの場合、アメリカがGPS衛星を打ち上げてくれ、iPhoneを はじめとするスマートフォンがGPS機能付きカメラとして普及し、Google Maps などの地理情報処理の基盤が提供されていたから、つまり情報インフラが(主 にアメリカの力によって)整備されていたから、と言えるでしょう。注意しな くてはいけないのは、これらのインフラは、大災害を念頭において構築された ものではない、ということです。別の目的で整備され、オープンにアクセス可 能になっていたものが、震災においてマッシュアップ的に組み合わされて活用 された、ということです。 もしかすると、私たちが今から取り組むべきことは、そういうことなのかもし れません。つまり、自分たちの目的のためにデータベースやメタデータを構築 すること、そしてそれが別の目的のために使われることを念頭においてオープ ンにしておくこと(ティム・オライリー氏の提唱するGoverment 2.0も同じ発 想なのかもしれません)。人文系のデータベースが非常時に何の役に立つのだ、 と言うのは確かに正論でしょうが、いつどこで役に立つかわからない、という 「想定外」の思想が求められているような気がします。 ==Information========================================================= ・このメールマガジンは、講読をお申し込みいただいた方に、無償で送信して おります。 ・このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用し て発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000083458) ◆登録変更・講読停止 ----- http://jaet.gr.jp/mag/ ◆漢情研入会申し込み ----- http://jaet.gr.jp/guiding.html ====================================================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃漢字文献情報処理研究会メールマガジン 一八〇号 [2012.1.1]┃ ┃ 毎月1日発行┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃ 編集・発行:漢字文献情報処理研究会┃ ┃ 本号編集担当:師 茂樹┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃本メールマガジンの内容を、著作権法に定められた範囲を超えて、無断で┃ ┃引用・転載・再利用することを厳禁します。 ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ |