――――Japan Association for East Asian Text Processing(JAET)―――― △▼△▼△▼△ 漢 字 文 献 情 報 処 理 研 究 会 △▼△▼△▼△ ▽▲▽▲▽▲▽ メ ー ル マ ガ ジ ン ▽▲▽▲▽▲▽ ―――――――――――― http://www.jaet.gr.jp/ ――――――――――― ========== 東洋学研究・教育の電子化と電脳漢字処理の最新情報 ========== ■□ 2005.1.1 □■ ■□ 第七十二号 □■ ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ・メーラーを等幅フォントに設定してください。 ・バックナンバーの閲覧・検索は、http://jaet.gr.jp/mag/ でどうぞ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ――――――― ■会員向け情報 ――――――― ○【重要】会費納入のお願い 2004年度会費が未納の方は、出来るだけ早くお振り込みください。 振込口座は http://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/(会員専用)トップページ にてご確認ください。また、会員種別変更(一般・BBS)も随時受付中で す。 〇【重要】会員登録情報変更のお願い 本年度には会員名簿を発行いたします。このため異動や引越しなどによっ て会員登録情報に変更が生じた会員の方は下記のフォームより事務局まで お知らせ願います。 http://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/change.html(会員専用) 〇『漢字文献情報処理研究』第5号の一般会員への送付について 11月末日までに一般会員となられた会員の方には、好文出版社より会誌を 発送しています。もし、会員種別変更を申請されているにもかかわらず、 雑誌が届いていないなど、発送に伴う不具合がありましたら、至急事務局 までご連絡ください。事務局への連絡先はBBSトップページ http://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/(会員専用)にあります。 ○新入会員(2004.12.11〜2004.12.26) 1名の方が新たにJAETに入会されました。 ====================================================================== 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◇ JAET-BBS ダ イ ジ ェ ス ト・2004.12.11〜2004.12.26 ◇◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・漢情研会員はリンクをクリックするとJAET-BBSの当該発言を閲覧できます。 ――――――――――――――――――― ■雑談 <電脳・社会・学界をめぐって> ――――――――――――――――――― ○【雑談】中央研究院の接続 台湾中央研究院においては、内部のどこでも無線LANがつながるので便利。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac3&mes=627 ○【雑談】教育とサーチ ITメディアの記事に、ネットが普及した時代における教育者の悩みについ ての記事が。併せてGoogleの図書館蔵書検索サービスについてのニュース も。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac3&mes=631 ○【著作権】国学が南開大学を訴える 国学が天津南開大学を著作権法違反で訴えたとのこと。しかし国学の入力 しているデータではたして著作権が問えるのか。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac3&mes=632 ○【雑談】iPodの自主製作CM 高校の先生が全くの趣味でiPodのCMを作成したものが話題に。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac3&mes=635 ○【雑談】面白くなってきたかもブラウザ 一時はIEに席巻されて、面白みに欠けていたブラウザ業界だが、Firefox やOperaやSafariなどが出て、再び盛り返しつつある。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac3&mes=637 ―――――――――――――――――――――― ■電脳情報 <Webサイト・ソフトウエア etc.> ―――――――――――――――――――――― 〇【ユーティリティ】解凍ソフトの多言語対応 中国サイトからDLした圧縮ファイルが解凍できないことがある。意外に知 られていないアーカイバの多言語対応について。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=56 〇【雑誌】情報処理「中国のIT事情」 「情報処理」12月号に「中国のIT事情」という記事が掲載されている。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=57 〇【ソフト】「XML文書全文検索ソフト」だそうで 国立国語研で公開されている全文検索システム「ひまわり」について。XML 文書の検索が可能。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=58 〇【ソフト】 xfy (エクスファイ) technology ジャストシステムが、一太郎Arkの後継となるJavaベースのXML表示編集環 境を発表。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=59 〇【イベント】 日中共同シンポジウム 漢字文獻資料庫的新技術 京大人文研のCOEが、中国国家図書館と共同で、北京でシンポジウムを開催 とのこと。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=info3&mes=60 ―気まぐれコラム――――――――――――――――――――――――――― 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◇ されどIT化 ◇◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 二階堂 よしひろ http://www2.ipcku.kansai-u.ac.jp/~nikaido/ ■小ぶりな大予測? ここのところ毎年、年末年始は引きこもり状態になって原稿を書いております。 要するに、雑用に煩わされずに物書きに専念できる貴重な時間なわけですね。 さて、そのためか今年の年頭のメルマガを担当することになりました。この時 期ですと「2005年大予測!」などという、ありがちな企画があちこちの媒体で 繰り広げられるようですが。 本当はここでも「今年の大予言!」などと大風呂敷を広げてみたいんですけど、 どうも自分がやると見事にハズレるような気がしますので、ここは止めておき ましょう(笑)。 一つには、最近のIT業界の発展が小ぶりになってきた、ということもあります ですね。むろん一つ一つの変化は大事なのですが、いまや「劇的」と言われる ほどの大変化は無く、ゆるやかに変わっていく感じです。 だから、ある程度無難な予想をしておけば、結構当たってしまうようで。実際 に各媒体の予測を見れば、ハードウェアにしてもソフトウェアにしても、それ ほど大きな変化は予想されてはいません。 IT業界も、他に比べて落ち着いて着実に展開するものになったということでし ょうか。その意味で、プロ野球のオーナーに、IT関連会社がどんどん名乗りを 上げ、実際に幾つかの球団が保有されることになったのは、象徴的な現象かも しれません。 ■埋没するハズが それより、過去の自分の予測がそもそも当たってるかどうか、検証せねばなら ない立場かもしれません(汗)。 かつて『漢情研雑誌』第3号(http://www.jaet.gr.jp/jj/3.html)のオンラ イン討論などでも強調したのですが、かつて自分は「人文情報処理の授業は、 通常の人文学の授業に埋没すべきだ」と主張していました。 コンピュータやネットワークが一般化して、「当たり前の道具」になってくれ ば、特にITだなんだと騒がなくてもよくなる、そういった状況はすぐにやって くる、そう思っていたわけです。 むろん、オンライン討論から、それほど時間は経っていないわけですが、それ にしても、数年後にはその「傾向」は進んできているハズだと予想してました。 見事、ハズれてます(涙)。 確かに、人文学の中で情報ツールの重要性は認識されてきています。そもそも、 学生はみなネットで情報を検索し、ワープロでレポートを仕上げてきます。こ れからすれば、確かにITツールの一般化は進んできているでしょう。 ところが、ITが「特別視」される状況については、あまり変わってないと認識 せざるを得ません。それどころか、「使うヒト」と「使わないヒト」の二極分 化がより広がってきているのかもしれません。 「人文情報」を看板にする学部・学科・専攻などが増えてきているのも、ある 意味では予想外です。「埋没していく」なら、こういった専攻を特別に設ける 必要は無いわけですから。 ■傾向と対策 どうも、IT化というものに二面性があることに、自分はうっかりして注意して こなかったようです。 ワープロを使ってレポートを書く、インターネットを使って情報を検索する。 確かにこれはIT化です。ただ、多くの人はここの段階で止まり、それ以上のこ とをしようとしません。 或いは、自分の会社にあるソフトウェアの使いこなしを覚える。多くの人にと ってはそれで十分ですし、それ以上は不要なわけです。 自分はどうもこういった行為自体が、さらに上に進む段階のステップであり、 さらに「使いこなしには知識が必要だ」と思っていて(いや実はそうですが)、 自ずから「多くの人が」その上のレベルを目指すものだと、都合よく解釈して いたようです。 考えてみれば、人文学を学ぶ学生とて、その多くはかなり初歩の段階で止まり、 あるレベルに止まる者の方が多いわけですから、ITにおいてもそういった傾向 があっても不思議では無いわけです。 もっとも学生については、かなり楽観してます。授業でパソコンを使っても、 彼らはかなり柔軟に理解しますし、実際に教えていれば、応用レベルに到達す る者もいるわけですから。 それよりも、教える側、或いは大学などの研究機関の問題の方が深刻かもしれ ません。こちらの方の対応は、驚くほど進んでいません。というより、研究者 を「やる人やらない人」で区分してしまい、そしてメールとワープロが使える 段階で満足して、そのレベルに安住してしまうようなのです。 こうなると「埋没」どころか、「特殊化」がますます進む状況なのかもしれま せん。 予想がハズれたもう一つの原因は、思ったよりITに対応できる教員が増えてこ なかった、ということもあります。 しかし、こういった状況とは裏腹に、IT化に対するかけ声というか圧迫につい てはますます大きくなってきているように思えます。 科研費などのプロジェクトを組む場合でも、IT的な要素を盛り込まなければ、 かなり不利になるようです。もっとも、判定する側に大した知識が無いようで、 ずいぶん適当なものでも、入っていれば納得する程度のようですが。 インターネットによってその研究者の情報を手にすることは当たり前になって きています。またGoogleが、図書館の蔵書を全部検索できるようなシステムの 構築を計画しているように、ツールの側は不断に進化しています。 以前よりゆっくりになりましたが、着実に外堀は埋まりつつあると思われます。 やはり今後、「傾向と対策」は必要になるでしょう。改めて、いまの状況を踏 まえて、人文情報処理の方向性については考えてみたいですね。 ==Information========================================================= ・このメールマガジンは、講読をお申し込みいただいた方に、無償で送信して おります。 ・このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用し て発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000083458) ◆登録変更・講読停止 ----- http://jaet.gr.jp/mag/ ◆漢情研入会申し込み ----- http://jaet.gr.jp/guiding.html ====================================================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ 漢字文献情報処理研究会メールマガジン 第七十二号[2005.1.1]┃ ┃ 毎月1日・15日発行 ┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃ 編集・発行:(c)漢字文献情報処理研究会┃ ┃ 本号編集担当:二階堂善弘┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃本メールマガジンの内容を、著作権法に定められた範囲を超えて、無断で┃ ┃引用・転載・再利用することを厳禁します。 ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ |