――――Japan Association for East Asian Text Processing(JAET)―――― △▼△▼△▼△ 漢 字 文 献 情 報 処 理 研 究 会 △▼△▼△▼△ ▽▲▽▲▽▲▽ メ ー ル マ ガ ジ ン ▽▲▽▲▽▲▽ ―――――――――――― http://www.jaet.gr.jp/ ――――――――――― ========== 東洋学研究・教育の電子化と電脳漢字処理の最新情報 ========== ■□ 2002.8.15 □■ ■□ 第十五号 □■ ―[PR]―――――――――――――――――――――――――――――――― Windows中国語処理と電脳東洋学研究の最新マニュアル ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┓ ┃電┃脳┃中┃国┃学┃II┃ 本会編・好文出版刊 ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┛ http://jaet.gr.jp/denchu2/ ┏━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┳━┓ ┃漢┃字┃文┃献┃情┃報┃処┃理┃研┃究┃ 本会機関誌・好文出版刊 ┗━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┻━┛ http://jaet.gr.jp/jj/ ■■□既刊:創刊号・第二号□■◇第三号は本年10月5日刊行予定です◇■■ お求めはお近くの書店か、オンライン通販窓口http://jaet.gr.jp/shop/にて ――――――――――――――――――――――――――――――――――― ・メーラーを等幅フォントに設定してください。 ・バックナンバーの閲覧・検索は、http://jaet.gr.jp/mag/ でどうぞ。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――― 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◇ JAET か ら の お 知 ら せ ◇◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ――――――― ■会員向け情報 ――――――― ○会費納入のお願い 2001年度・2002年度会費が未納の方は、出来るだけ早くお振り込みくだ さい。振り込み口座はhttp://www.jaet.gr.jp/JAET-BBS/(会員専用)に てご確認ください。 ○新入会員(2002.7.26〜2002.8.10) 5名の方が新たにJAETに入会されました。 ====================================================================== 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◇ JAET-BBS ダ イ ジ ェ ス ト・2002.7.26〜8.10 ◇◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ・漢情研会員はリンクをクリックするとJAET-BBSの当該発言を閲覧できます。 ――――――― ■イベント情報 ――――――― ○人文科学とコンピュータシンポジウム(じんもんこん2002) テーマ『情報資源の共有・活用とグローバルコラボレーション』 (PNC/ECAIとのジョイント開催) 主 催:情報処理学会・人文科学とコンピュータ研究会 共 催:PNC(Pacific Neighborhood Consortium) 、 ECAI(Electronic Cultural Atlas Initiative)、 大阪市立大学学術総合センター と き:2002年9月20日(金)〜9月22日(日) ところ:大阪市立大学 学術情報総合センター 詳 細:http://pnc-ecai.oiu.ac.jp/boshu.htm ――――――――――――――――――― ■雑談 <電脳・社会・学界をめぐって> ――――――――――――――――――― ○ 【雑談】故宮バーチャルリアル 凸版印刷が北京の故宮をデジタル化とのこと。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac2&mes=735 ○ 【雑談】文法と脳みそ 東大の研究グループが、文法を考える時に脳のどこが働いているかを解 明したとのこと。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac2&mes=740 ○【雑談】漢字文献データのお値段 幾つかの漢字文献資料CD-ROMの日本での発売価格について。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac2&mes=744 ○ PCカンファレンス雑感 8月6日〜8日まで早大で開催されたPCカンファレンス2002について。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=ac2&mes=748 ―――――――――――――――――――――― ■電脳情報 <Webサイト・ソフトウエア etc.> ―――――――――――――――――――――― ○ 文字コードの新刊が出ました 加藤弘一氏の新刊『図解雑学 文字コード』発売。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=916 ○ 【OS】MacのOfficeが変わる? SunがMac版のStarOfficeを出すとの報と、それを否定する報が連続して 報じられる。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=917 ○ 超星に関する未確認情報 超星電子図書館で料金徴収システムを変更の可能性ありとの未確認情報 が。ただこれは新刊のみでは。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=922 ○ 【データベース】人物年表データベース 国文学研究資料館の人物年表データベース(試行版)について。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=927 ○ WPS Office 2002 中国大陸の代表的なオフィススイート、WPS Officeの2002版の試用レポ ート。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=930 ○ 中文Windowsでノートの109/106キーボードを使うには 中文Windowsでノートの日本語109/106キーボードを使うための設定。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=931 ○ 東方学会ホームページ 東方学会もホームページを開設。ただ現在の内容はいまひとつ。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=web2&mes=932 ―――――――――――――――――――――― ■文字処理情報 <テキスト処理と文字コード> ―――――――――――――――――――――― ○ Perl 5.8.0のローカルコード対応 Perl 5.8は文字コード方面でかなりの進展がみられる。 http://jaet.gr.jp/JAET-BBS/contents.cgi?room=code2&mes=313 ―気まぐれコラム――――――――――――――――――――――――――― 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 ◆◇ ハコもの情報化のみでは ◇◆ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 二階堂よしひろ@電気漢文箱 http://nika01.hum.ibaraki.ac.jp/~nikaido/ ■増加する電子資料 ここのところの中国学での電子資料の、予想をはるかに超える増大ぶりには、 もはや声も出ないほどです。 『四庫全書』や『四部叢刊』が電子テキストとなり、超星電子図書館では、画 像データとはいえ、『叢書集成新編』『続修四庫全書』『中華大蔵経』『道蔵』 それに各地の地方志などが閲覧できるようになりました。 以前、大学の中国学関連の授業などでは、このような文献の調査には苦労させ られました。だいたい、こういった大規模な叢書を所蔵している図書館自体が、 それほど多くなかったからです。 「キミィ、この注釈に引かれている文章は確認してきたかね?」 「すみません、『叢書集成新編』にあるらしいのですが、ウチの図書館 には無いもので・・・」 などという会話は、一度ならずした覚えがあります(もっと調べてこいという 教授もいましたが)。しかしいまや、この言い訳も通用しなくなりました。す るといまでは、 「すみません、『叢書集成新編』にはあるらしいのですが、サーバが重く て、閲覧できませんでした」 と言い訳するのかもしれません。もっとも今度は今度で 「いいかげんに携帯でつなぐのは止めて、さっさとADSLにしなさい」 と言われるのがオチかもしれませんが(笑)。 それはさておき、これだけ多くの資料がネット上にあるとなると、「調べ方」 自体が変質していくことは間違い無いと思います。 むろん、すべての資料がネット上にあるわけではありませんから、伝統的な手 法がまず教えられなければなりません。辞書や索引の使い方、それは教えられ るべきです。 しかし同時に電子テキストやデータ処理についても、十分教授されなければな らないでしょう。辞書や索引を使えない学生に対しては、その教員は怒るはず です。電子ツールにしても、同じことが言われるべきでしょう。 ■待ったなし また研究関連の資料は、もう紙よりも電子媒体やネットの方に比重を移してい くでしょう。何故なら、コスト的に見合わないからです。 多くの大学は、紀要の出版費用について悩んでいます。またそうやって発行さ れた紀要の置き場所が無く、図書館は悲鳴をあげています。また学術書の少部 数発行に伴う高騰化にも、うんざりしていると思われます。 だからといって紙の媒体が無くなるわけではありません。今後とも紙の本は重 要です。しかし、学術関係の文献は、確かに電子化に「向いている」のです。 成果は無償で提供され、そして誰もが広く見られるのが一般的なのですから。 ただおそらく、学術文献といっても一律に電子化が進むわけでもないでしょう。 たとえば学会誌は紙で、紀要はCD-ROMで、などという形での併存も考えられま す。これは需要とコストの関係でそれぞれ決まってくると思います。 しかし、学術情報のかなりの部分が、電子化の方向に進むとなると、そもそも ネットで情報を把握することができなければ、研究や教育自体に障害が起こる、 という状況すら起こりえるでしょう。 いや、すでにそうなっていると思います。冒頭に挙げた、超星電子図書館など、 知ると知らないとでは大違いです。だからどう見ても、情報化への対応は、人 文学研究者にとっても「待ったなし」の状況になっていると思われます。 しかし、残念ながら情報化への動きはまだまだ鈍いように思えます。しかも、 その原因は研究機関や研究者の姿勢にあると思われます。 ■ソフトなければタダの箱 もっとも、昨今は大学などの機関も、情報化に力を入れるようになってきまし た。どこの大学も速いネットの回線、多くのパソコンを導入して、情報化に対 応できる設備を整えてきました。 このおかげで、低予算に悩む一部の地方国立大学などを除き(涙)、どこの大 学でもハード面ではかなり充実してきたと言ってよいでしょう。 ところが、目に見えて情報化が進んだとか、授業の手法が変わっただの言う話 はあまり聞きません。ここのところ、多くの研究会に出席し、情報化への取り 組みについての発表をたくさん見てきました。 しかし、その多くが相変わらず「試み」であることは驚きです。ある意味、数 年前から、ずっと「試み」だけが続いている感じです。いや、ひょっとすると 永遠に「試み」だけやり続けているのかもしれません(涙)。 これには、いろいろな要因があると思われますが、ハード面にのみ偏った弊害 という一面も見逃せないと思います。 多くの大学などでは、設備面に力を入れます。それはもちろん間違っていませ ん。ハードがまず無いと、情報化の進展もへったくれもありませんから。しか し、その後はどうでしょう。 「パソコンも、ソフトなければタダの箱」 とはよく言われますが、同じことが設備にも当てはまるような気がします。大 学は設備を充実させる。しかし、それを有効に機能させるための人材について は、その配備を怠ってきたのではないでしょうか。人材というソフトがなけれ ば、たぶん大学の見事な設備も、ただのハコものにすぎません。 そして、大学はハードを準備して、現有の教員に対して 「ほらほらパソコンはあるぞ、使って成果をあげてみろ」 と言っているのかもしれません。しかし、いままでコンピュータに興味も無く、 突然付け焼き刃的にやらされたとしても、大したことができるわけではありま せん。研究教育の情報化には、それなりの能力が必要なのです。それも半端で なく。 だから現状は、まだ設備と人材のミスマッチがひどい、という状況であると思 われます。 その結果、研究会では幾度となく「試み」の発表が行われることになります。 実質的な進歩はほとんど無いまま。でもしばらくはこの状態が続くでしょう。 いずれは、「設備と人材」があいまって、始めてまっとうな情報化に対応した 研究教育が行われるのだ、という認識を各機関も持つようになるでしょうが、 その前には、かなり無駄な「試み」が延々と繰り返されることと思います。 当然ながら今後は、各研究機関が、設備のみならず人材の確保と育成に力を入 れることが必要になるでしょう。それも、国文学なら国文学の情報処理、中国 文学なら中国文学の情報処理といった、それぞれのエキスパート的な人材が必 要になるはずです。それが、研究機関自体の価値につながっていくはずです。 今後のカギを握るのは人材です。「ハコもの情報化」の時代は、すでに終わり に来ているとみなすべきでしょう。 【このコラムは不定期掲載です。】 ==Information========================================================= ・このメールマガジンは、講読をお申し込みいただいた方に、無償で送信して おります。 ・このメールマガジンは、インターネットの本屋さん『まぐまぐ』 を利用して 発行しています。http://www.mag2.com/ (マガジンID: 0000083458) ◆登録変更・講読停止 ----- http://jaet.gr.jp/mag/ ◆漢情研入会申し込み ----- http://jaet.gr.jp/guiding.html ====================================================================== ┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓ ┃ 漢字文献情報処理研究会メールマガジン 第十五号 [2002.8.15]┃ ┃ 毎月1日・15日発行 ┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃ 編集・発行:(c)漢字文献情報処理研究会┃ ┃ 本号編集担当:二階堂善弘┃ ┠─────────────────────────────────┨ ┃本メールマガジンの内容を、著作権法に定められた範囲を超えて、無断で┃ ┃引用・転載・再利用することを厳禁します。 ┃ ┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛ |